ジクシス株式会社は、2022年4月1日に入社式を行いました。野倉史章代表取締役社長は、当社のめざす方向や新入社員に期待することについて以下のように話しました。
【野倉社長訓辞(要旨)】
新入社員の皆さん、ジクシスへの入社おめでとうございます。
入社に際して、私から一言挨拶いたします。
世界中の誰しもがそうではありますが、この2年間は新型コロナウイルスとの戦いの中にありました。当初の予想以上に事態が長期化したことから、皆さんは渦中での学生生活、そして就職活動など大変な苦労を経て、今、この場にいることと思います。当社も社員一同One Teamで試行錯誤しながら困難に対応してきました。幸い、ワクチン接種が進み、治療薬も開発されてきたことで、withコロナの道筋も見えています。これからの新しい社会を皆さんと一緒に歩んでいきたいと思います。
さて、世界がwithコロナに向けて本格的に動き出し、経済面で明るい兆しが見えてきたこの春、ロシアによるウクライナ武力侵攻が起きました。 昨年来より経済の回復に伴いエネルギー価格は騰勢を強めていましたが、3月の国際エネルギー市場は先行き不透明感から、更に大きく値を上げる展開となりました。
また、3月16日に東北地方で発生した震度6強クラスの大地震、火力発電所の被災により関東・東北で電力供給危機が報じられるなど、ガソリンの価格問題だけではなく、有事での安定供給など、エネルギー問題は社会の大きな関心を集めています。
加えて、我が国が宣言した「2050年までに温室効果ガスの排出量を実質ゼロにする」という世界的な脱炭素の潮流に向き合っていかねばなりません。
まさに我々エネルギー産業は安定供給を担保しながら、世界情勢変化とカーボンニュートラルに対応する複雑な連立方程式を、時間軸を意識しながら解いていくというチャレンジングな課題に取り組むことが求められています。
そのような課題の中で、我々の商材であるLPガスは来たるカーボンニュートラルの時代に向け大きな役割と可能性があります。特に移行期とされる少なくとも2030年頃までは、クリーン、劣化せず取り扱いが容易、レジリエンスに優れるLPガスの商品特性、換言すれば、“こんなに便利なものはない“LPガスの特性を活かしきることで大きな可能性を追求できると考えます。 移行期では、上手に賢く化石燃料を使うこと、すなわちノーブルユース、そして植林などによるカーボンオフセットが鍵となります。我々もカーボンニュートラルLPガス、重油とLPガスの両方で運航できるLPG Dual Fuelタンカーの導入といった取組み等を始めています。 また、2050年という30年後の目線では、バイオ由来のLPガス製造など、グリーンLPガスの製造技術開発を進めています。
消費者からは“あって当たり前”と思われがちなエネルギーですが、複雑な世界情勢により、エネルギー全体の需給バランスが不安定化する中、我々はエネルギー会社として最終のお客様・需要家にエネルギーを安定的に届けるという社会的使命があります。同時に低炭素社会・脱炭素社会の実現に貢献することも我々の責務です。
当社は株主3社や関係の深い企業からの出向者を含めて様々なバックグラウンドを持つ社員が集まっています。多様性を重んじるD&I(Diversity&Inclusion)の精神を尊重した活力溢れる組織を通じて、エネルギーの安定供給と環境対応の取組みを両輪として、持続可能な社会の実現、すなわちSDGsの達成を目指していきたいと考えています。
そのような世界情勢に目をこらしながら、日々、当社は世界中からLPガスを調達し全国各地のお客様にLPガスを届けています。スケールの大きな仕事を少数精鋭の社員がエネルギーの安定供給を果たすという高い使命感を持ち実行しています。 皆さんは、ジクシスの将来を託せる人物として選抜され、この場にいます。 当社は若手社員にどんどん大きな仕事を任せる会社です。皆さんも誇りを持って仕事に取り組んでいただきたいと思います。
さて、私は社長として、あるいは社会人の先輩として、新入社員へ毎年同じメッセージを伝えています。 まず、1つ目は「会社あるいは社会に慣れる」ということです。これから先、皆さんは、仕事を通して会社に疑問や矛盾を感じることもあると思います。そんな時は、「焦らず、慌てず、諦めず」かといって、「のんびりもせず」、一緒に入社した同期の皆さんや年の近い先輩社員で助け合って、心と身体の健康に気を付けて、自分のペースで会社に慣れていってください。当社には皆さんを支えてくれる多くの仲間がいることを忘れずに、仕事に正面から向き合って頂きたいと思います。 また、特に最初のうちは、身だしなみ、言葉遣い、挨拶、あるいは時間厳守など所作に係るマナーを意識して実践し、ビジネスパーソンの基本を身につけてください。
2つ目は「報・連・相」です。報告・連絡・相談の頭文字ですが、これはあらゆる場面においても、どんな役職に就こうとも忘れてはならないことです。「聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥」という言葉がありますが、何でも聞ける新人の強みを活かし、どんどん先輩に「報・連・相」をして下さい。ネット検索では得られない人と人とのコミュニケーションを大切にして下さい。 成長への気づきはちょっとした日常の中にあります。 また、相談をされることにより上司や先輩も、皆さんと一緒に緊張感を持ちながら成長できるのです。
皆さんは本日より社会人としての第一歩を踏み出します。 皆さんの一歩は皆さんが想像している以上に、ジクシスにとって未来を予感させる大きな一歩です。これからの会社生活で自己研鑽に努め、様々な経験を重ね、もっと大きな一歩を踏み出せるようなビジネスパーソンに成長し、 縁あって入社した皆さんと我々が互いに刺激を与えあって、未来への一歩を踏み出すことで組織も人も成長していく、そのような会社を皆さんと一緒に創っていきたいと思います。
【本件に対するお問合せ先】
ジクシス株式会社 総務・法務部
TEL:03-5484-5301